学力格差是正 「ひとり親家庭の子供の学習指導」(千葉県)
当協会でも、子どもたちへの学習指導、教育環境の刷新にむけた研究・開発に取り組み、さまざまな教育機関を活用しながら、学力格差の是正に取り組んでいます。
(YOMIURI ONLINEより)
千葉県は今年度から、ひとり親家庭の子供の学習指導に本格的に乗り出している。
ひとり親家庭は経済的に困窮している世帯が多く、市町村への補助を通じ、無料で勉強を教わる機会の拡大を狙う。
県児童家庭課によると、県内のひとり親家庭は2010年時点で5万1257世帯(同年国勢調査に基づく)。県が14年8月に行ったひとり親家庭へのアンケートでは、収入が200万円に満たない世帯が母子家庭では約57%、父子家庭では約19%に上った。また、行政に期待する施策では、母子、父子家庭ともに、1位が「子供の進学などの貸し付け事業」、2位が「子供の学習支援事業」だった。
厚生労働省によると、大学・短大・専門学校への進学率は全世帯では約7割だが、ひとり親家庭に限ると約4割に落ち込むという。
県児童家庭課は「学習指導で貧困の連鎖をなくせるよう市町村を支援し、子供たちが希望を持てる社会を目指す」としている。
利用者親ら「本当に助かる」
中核市の船橋、柏両市では無料の学習指導が始まっており、好評を得ている。
県内で最初に始めた船橋市では、2014年度から中学生を対象に週1、2回、市内の公共施設などで行っており、定員の120人は常にほぼいっぱいだ。利用者の親からは「塾に行かせたくても、経済的に苦しくて行かせられなかった。本当に助かっている」といった声が市に寄せられている。
市は昨年12月、利用する中学生にアンケート調査を実施。学習指導への満足度を尋ねると、「満足」と「やや満足」が93%を占め、「勉強に自信が持てるようになった」との意見があったという。
学習意欲は高いがさまざまな事情で、学習を諦めざるを得ない子どもたちへの教育環境が整っていません。
当協会でも、子どもたちへの学習指導、教育環境の刷新にむけた研究・開発に取り組み、さまざまな教育機関を活用しながら、「子どもたちへの学習支援」に取り組んでいます。