【小学生の地理入門(地方別学習)】 九州地方
九州地方各地の特徴を短歌調でよんでみました。
楽しく学習できたら幸いです。
・福岡土産は博多通りもん。名前の由来は!?
福岡県 福岡市
柳川の からし明太子 製鉄所
甚兵衛発見 金の印鑑
・筑紫平野が広がる柳川では米づくりが盛んです。柳川は城下町です。
いりくんだ水路クリークは、灌漑(かんがい)と排水を担います。
・からし明太子も博多名物です。もともとは朝鮮半島に今の明太子の元となるものがありました。
・八幡製鉄所は1901年に官営工場として操業されました。
北九州工業地帯は、八幡製鉄所と筑豊炭田をいかして発展しました。
・江戸時代に農夫の甚平衛さんが志賀島で「漢委奴国王」の金印を発見したとされています。
(その他)
・伝統工芸の博多人形があります。
・福岡市は百万都市です。
博多名物「通りもん」は、毎年5月3日・4日に行われる福岡・博多名物のお祭り「博多どんたく」。
明治時代の流行語でもあったオランダ語の休日「ゾンターク」がなまって「どんたく」という博多弁になりました。
どんたく衣装に身を包み、三味線を弾き、笛や太鼓を鳴らして練り歩く姿・形を
博多弁で「通りもん(とおりもん)」と言います。
博多の土地にちなんだ名前ですね。
・佐賀といえば海苔!?
佐賀県 佐賀市
有田 伊万里に 唐津焼
干拓 のりすけ 有明海
・伝統工芸の焼き物の、有田焼や伊万里焼や唐津焼が有名です。
・有明海に面した筑紫平野では、江戸時代から干拓によって陸地が広げられてきました。 有明海では、のりの養殖などがさかんです。
(その他)
・弥生時代の遺跡である吉野ケ里遺跡があります。
佐賀県ならではのお土産ですね。
日本一の生産量から全国から海苔養殖のプロフェッショナルが集まる土地としても有名です。
・なぜ長崎県のお土産といえばカステラなの?
長崎県 長崎市
びわ1番 ポテトもいける カステラも
リアスに出島 大村真珠
・長崎県はびわの生産が日本一です。じゃがいもの生産もさかんです。
・カステラは長崎名物です。
・西部の海岸はリアス式海岸です。
長崎県は島の数がとても多く、島が971個あり、日本一の数です。
海岸線の長さは、北海道についで、第二位。海岸線の長さは4000km以上。
・江戸時代には、長崎の出島が、オランダや今の中華人民共和国との貿易の拠点になっていました。
・大村湾では、真珠の養殖がさかんです。
(その他)
・長崎市と佐世保では、造船業がさかんです。
・太平洋戦争中の1945年8月9日に、アメリカにより原子爆弾が投下されました。
江戸時代では海外貿易は長崎出島に限られていました。カステラは長崎で作られ続け、次第に今のような味・形になってきました。また、カステラは江戸でも作られ、江戸市民に親しまれていたようです。幕府が京都の勅旨を接待する際に、カステラが出されていたとの記録があります。
このようにカステラは歴史的背景によって、長崎名物となっていますね。
・熊本県ではなぜ馬(馬刺)を食べるの?
熊本県 熊本市
い草だよ やっぱり阿蘇だよ 世界一
カルデラでかいし カラスのお城
・熊本県はい草の生産量日本一です。い草はたたみの表の材料になります。
・阿蘇山という山が熊本県の北西部の、大分県の境とのちかくにあります。
阿蘇山はカルデラという火山の頂上がくぼんだ地形で有名です。世界最大級のカルデラです。
・熊本城は黒い外観から、カラスのお城とも呼ばれています。
(その他)
・米づくりやトマトやスイカ、ミカンなどの生産が有名です。
・水産業は、有明海での、のり、真珠、くるまえびの養殖がさかんです。
・四台公害病の一つの水俣病が、熊本県の水俣湾の周辺で起きました。
熊本県で馬肉文化が広まった背景には諸説あるようです。
加藤清正が広めた説が有力だそうです。
加藤清正といえば、豊臣秀吉配下の有力武将です。そんな戦国武将がなぜ馬肉を…と不思議に思うかもしれませんが、実は清正が馬肉の味を“発見”したのは朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の際。現地で苦戦して兵糧も尽き、仕方なく食べたのが“死んだ馬の肉”だったのです。ところが思いのほか美味しかったので、帰国後に広めたというわけです。
また、清正が肥後の国(現在の熊本県)を治めていた頃、食料生産に恵まれなかった当地では、馬も貴重な食材だった様子です。そうした背景もあり、長い年月をかけて美味しい馬肉の食べ方が生み出されていったとされています。
歴史的な背景から名産がうまれた一例ですね。
・大分県は関アジ・関サバ!?
大分県 大分市
温泉で しいたけ食べて 地熱発電
別府にあるのは 温泉地獄
・大分県は別府や由布院が温泉で有名です。
・しいたけの生産量日本一です。
・大分県の南西部には八丁原発電所があります。
(その他)
・大分県は工業がさかんな県です。 臨海部には石油精製工場や石油化学工場などのコンビナートがあります。また、大分空港の周辺はコンピュータ部品のIC産業がさかんです。九州はシリコンアイランドとも呼ばれています。
瀬戸内海と太平洋の水塊がぶつかりあう豊後水道で、一本釣りによりとれるマアジ・マサバの事を「関あじ」「関さば」と呼びます。そのうまさ、歯ごたえのよさから、高級魚として重宝されています。
大分県ならではの名産です。
・宮崎県といったらマンゴー!?
宮崎県 宮崎市
ピーマンは 日本一だよ 促成さ
ブタ に ニワトリ 大淀川よ
・野菜や果物を、早づくりしています。キュウリ・ピーマン・カボチャ・トマトなどの早づくりです。
早づくりとは、促成栽培のことです。したがって、ビニールハウスが多くみられます。
沖合を暖流である黒潮が流れているので、一年中あたたかく、宮崎平野では暖かい気候を利用して、米の早づくりもおこなっています。
・畜産業もさかんです。ブタやニワトリの飼育がさかんです。
宮崎県は温暖な気候からマンゴーの生産がさかんでした。
しかし、マンゴー栽培の歴史は浅く、当時から認知されていたわけではありません。
それを積極的なPR活動によって全国的な知名度の向上に成功しました。
東国原元知事のPRを見たことがある人も多いと思います。
・鹿児島土産で迷ったら、天皇陛下に献上した薩摩きんつば!?
鹿児島県 鹿児島市
桜島 さつまいもなの ブヒブヒブヒ
ブロイラーも シラス台地
・鹿児島県は、火山が多いです。たとえば、桜島の活火山や霧島などがあります。
そのため、鹿児島の土は、火山灰を多く含んでいます。
・火山灰を多く含んだ土地の台地を シラス台地といいます。 シラス台地の多い九州南部では、畑作が、さかんです。 シラスは、水を通しやすいので、水がたまりにくく、米づくりには不向きです。
したがって、水が少なくてもよく育つ、サツマイモや茶の生産がさかんです。
・鹿児島の産業では、肉をえるために、ニワトリを育てたり、ブタを育てたりする畜産業もさかんです。
鹿児島の特産品、さつまいもでつくった芋あんを包んだもの、もしくは、四角く切った「芋ようかん」の各面に生地をつけて焼いたものです。
2005年には、天皇陛下・皇后陛下の献上銘菓となりました。由緒正しき手焼き菓子です。
・沖縄名物といえばちんすこう!?
沖縄県 那覇市
首里城に 琉球王国 さとうきび
それでもすっぱい パイナッポー
・沖縄は江戸時代まで、琉球という日本とはべつの国々でした。
沖縄県の那覇市にある守礼門は、この琉球の王朝のころに琉球国の国王が住んでいた首里城という城の正門です。首里城は 世界遺産に登録されています。
首里は、今でいう那覇のことです。
・さとうきびの生産量は日本一です。
・パイナップルの生産量は日本一です。今はマンゴーの生産もさかんです。
(その他)
・沖縄は台風がとても多い地域です。したがって、伝統的な家は屋根が低く、石垣が多いです。屋根は、かわらをしっくいで、かためてあります。
防風林も多く、台風の風を防ぐためです。
最近では、コンクリートづくりの家も多くなってきています。
このような家のおおくは、屋根がたいらになっており、家をひくくすることで、台風のえいきょうをへらす工夫がされています。
・沖縄では、川が短く、すぐ海にながれでてしまうので、水不足になりやすいです。
ちんすこうは15世紀ごろの琉球王朝時代からつくられている伝統的なお菓子です。
当時のちんすこうは「ちんるいこう」という中国風の蒸しカステラで現在の焼き菓子スタイルになったのは明治になってからです。
王朝時代は貴族しか食べれないような高価なお菓子だったため、
名前の由来も「金(高価な)すこう(お菓子)」
または、「珍(珍しく貴重な)すこう(お菓子)」
という2つの説があります。
伝統的な沖縄土産ですね。
小学生の地理の学習として、地方別の白地図作成をおすすめしております。
その土地の地形や農業、漁業、工業または特産物に注目しながら、作成すると各地方の特徴を理解することができます。
地図帳やインターネットなどを活用しながら楽しく取り組んでみてください。
(小学5年生の白地図作成例)
※統計データは作成当時のデータになります(過去データ)