「お母さん、葉っぱはなぜ紅葉するの?」と子どもに聞かれたときのために
秋になると、木の葉が赤や黄色に色づいて、わたしたちを楽しませてくれます。
「なぜ、葉っぱは紅葉(黄葉)するのでしょうか?」
全ての木の葉が紅葉するわけではありません。マツやスギなど1年中葉が落ちない常葉樹は緑のままで、サクラ、カエデ、ブナ、イチョウなど葉の落ちる落葉樹が紅葉します。
葉の色が変わるのは、冬の葉を落とすためにの準備で、秋になって気温が下がりだすと糖分や水分などの供給をストップします。
すると、緑色のもとになっていた葉緑素(クロロフィル)という色素がこわれてしまい、赤い色素や黄色の色素がでてくるからになります。
赤くなる葉と黄色くなる葉では、しくみがちがっています。
・紅葉のしくみ
秋になると、葉のつけ根に「離層」というしきりができて、デンプンが葉にたまるようになります。このデンプンに日光があたると赤い色のアントシアンに変化するため、葉が赤く色づきます。
枝の皮をはがしておくと、夏でも葉にデンプンがたまり紅葉させることもできます。
(10日くらいで、葉の色が変わってきます)
・黄葉のしくみ
葉緑素(クロロフィル)がこわれてしまうと、葉緑体にもともとふくまれていたカロチンなどの黄色だけが見えるようになります。
葉緑素(クロロフィル)があるときはカロチンの色が目立たないので緑色に見ます。
イチョウの葉の一部を紙などでおおって、日光があたらないようにしておくと、1ヶ月くらいたつと、紙でおおっていた部分だけ黄色くなります。
・まとめ
地球の3割ほどが森林ですが、紅葉する落葉樹林がまとまっているのは、東アジアの沿岸部と北アメリカ大陸の東部、ヨーロッパの一部にすぎません。日本は国土のおよそ7割が森林で様々な落葉樹が生えており、寒暖の差もあるため、いたるところで美しい紅葉が楽しめます。そんな秋の眺めを親子で是非楽しんでください。
(参考:東山植物園 もみじ狩り|東山動植物園)