【親子で考えてみよう!】国民の祝日「建国記念の日」はなぜ「建国記念日」ではなく、わざわざ「の」を入れているのでしょうか!?
日本は国民の祝日が多い国です。
子どもたちは学校が休みで嬉しい気持ちになるかもしれませんが、何の祝日なのか知らないこともよくあります。(大人も意外にそうかもしれませんね)
せっかくの国民の祝日ですから、祝日の意味や由来を親子で考えてみましょう。
実際に中学入試でも国民の祝日についての問題は度々出題されています。
【参考:開智中入試問題社会】
問題
下線部③に関連して、「建国記念の日」はなぜ「建国記念日」ではなく、わざわざ「の」を入れているのでしょうか。その理由を問題文中の、「日本書紀」のいう神武天皇が即位した日に注意して、40字以内で記しなさい。
(解説)
建国記念の日とは、
神武天皇(じんむてんのう)が即位した日を日本の建国された日として祝うこと(紀元節〔きげんせつ〕)は、戦後占領軍の意向で祝日ではなくなりました。
その後、紀元節を復活させようという動きが高まり、建国を記念するための祝日を設けることとなりました。
その際「紀元節」から「建国記念の日」に改正されました。
日本の正確な起源などわかっていないのに建国記念など定められないなどと専門家による多くの議論もあったようです。
「建国記念の日」が「建国記念日」ではないのは、史実に基づく建国の日とは関係なく、建国されたという事実そのものを記念する日だからになります。
1966年に国民の祝日に認められ、翌年から適用されました。
日本書記では、日本国を統一したカムヤマトイワレビコノミコトとは、初代天皇になった神武天皇であると書かれています。イワレビノミコトは、現在の建国記念の日にあたる、辛酉元旦(現在の暦に直すと紀元前660年2月11日)に、大和の橿原〔かしはら〕の宮で即位したとされ、そこから2月11日を「建国記念の日」に定めたという説もあります。しかし、歴史学上では神武天皇は実在の人物ではなく「神話」として位置づけられているようです。
(解答例)
神武天皇の即位が歴史上の事実か確認できず、建国そのものを記念する日とされたから。
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