【中学受験生必見!】〜模試の分析①偏差値とは〜
2学期も始まり中学受験をお考えの家庭は9〜12月にかけてさまざまな模試の受験を検討していることと思います。
模試は受験後の活用方法が大切になります。
学力の位置を知るには便利な一方、数値だけにとらわれていると思わぬ判断ミスにつながってしまうこともありますので、正しく理解し、上手に活用することをおすすめいたします。
今回は偏差値についてお伝えいたします。
偏差値とは
「偏差値とは」と調べてみると難しい言葉でいろいろと書かれていますが、簡単にいうと、ある母集団の中での学力の位置を数値化したものになります。
したがって、志望校の難易度や受験生の合格可能性を考えるときに参考にする人も多いと思います。
しかしながら、きちんと理解されていないことも多いですので、偏差値についていくつかのケースをご紹介いたします。
例えば、国語と算数のテストの得点がどちらも60点とした場合、
どちらの出来が良かったのか?
と考えるときに参考にするのは平均点になると思います。
国語の平均点が60点で、算数の平均点が50点だとしたら、算数の方が良く出来たという判断ができます。
では、国語と算数のテストがどちらも60点、平均点はどちらも50点とした場合、
どちらがの出来が良かったのでしょうか?
平均点で考えるとわかりませんが、偏差値で見てみるとわかることがあります。
「え!?偏差値も同じでは…」と思うかもしれませんが、国語と算数のテストがどちらも60点、平均点はどちらも50点とした場合でも算数と国語の偏差値は必ずしも同じとは限りません。
偏差値は全体の点数分布を考えて計算していきますので、必ずしも同じとは限らないのです。
では、偏差値ではどうなるのでしょうか?
①点差がつきにくく、平均点周辺に得点が分布が集中している場合
このようなケースの問題は、極端な難問と平易な問題の二分されるような場合に多く見られます。
この場合は、高い偏差値も、低い偏差値も出やすくなります。上位の生徒は偏差値は高めになり、下位の生徒は偏差値が低めになるという結果になります。
②点差があり、上から下までの得点分布が大きい場合
このようなケースの問題は、算数などで多くみられ、出来る生徒と出来ない生徒の差が大きくなるような場合に多く見られます。
この場合は、高い偏差値も低い偏差値も出にくくなります。高得点なのに偏差値が伸びないという結果になります。
③平均点が低く、その平均点周辺に主に得点分布がされているが、高得点にも得点分布がある場合
このようなケースの問題は、実力問題などの範囲のないテストのような場合に多く見られます。
この場合は、最上位層には異常に高い偏差値が出て、最下位でも低い偏差値は出ないという結果になります。下位層は通常のテストよりも偏差値が上がるため「実力テストには強い」と勘違いしてしまうこともあります。
まとめ
偏差値は母集団によっても変わります。
学力の位置を知るには便利な一方、数値だけにとらわれていると思わぬ判断ミスにつながってしまうこともありますので、正しく理解し、上手に活用することをおすすめいたします。
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