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CMOからのお知らせ

日本家庭学習支援協会では、家庭学習力向上のために、はたらきかける人を CMO(シーモ)と呼んでいます。 CMOにより、家庭学習力の向上に貢献し、子どもたちの明るい未来をつくっていきます。 CMOを職業として確立することにより、さまざまな教育問題の是正に寄与し、日本の社会、経済発展に貢献していくことを目的とします。

「お母さん、日本はなんで食料自給率が低いの!?」と子どもに聞かれたときのために

お題「ごはんのおとも」

 

食料自給率とは、国内の食料消費が、国産でどの程度まかなえているかを示す指標です。

日本は世界最大の食糧輸入国であり、食糧輸入額は世界全体の10%を占めている程になります。

 

私たちは、毎日におなかいっぱいになるまでごはんを食べれています。

当たり前のように食べている食べ物はいったいどこから来ているのでしょうか?

生きていくために必要な食料について親子で考えてみましょう。

 

「世界で起きた食料危機」

2007年から2008年にかけて、世界では食料危機が起こりました。

米や小麦、トウモロコシなどの価格が上がり暴動やデモなどが各地に起こりました。

世界全体で価格が上がると、先進国では食料が買えても、貧しい発展途上国では食料の入手が困難になります。実際に発展途上国では食料の奪い合いや暴動で死者も出ました。

 

「食糧の価格が上がった理由って何?」

①バイオエタノールの生産拡大

アメリカはトウモロコシを食料や牛や豚のエサ(飼料)として大量に輸出していました。

しかし、バイオエタノールへの注目が高まり、その原料に使用されるトウモロコシの量が増加し、そのために食料やエサ用としての輸出量が減りました。

※バイオエタノール…トウモロコシやサトウキビなどの植物からつくられるアルコールのこと。自動車の燃料の一部として利用され、燃やしても二酸化炭素を増やさない燃料とされている。

 

②食糧価格のつり上げ

食糧の不足から、食糧を買いあさり、高い価格で売って利益を得ようとする「投機マネー」が増加。これにより食糧価格はどんどん上がっていきました。

 

③気候変動の影響による不足

小麦の生産地であるオーストラリアの干ばつ(土地が干上がる現象)で、小麦が不足となり生産量が減りました。

 

「今後も食料危機を招く不安要素」

①増加する人口

世界の人口は増加を続けています。このまま人口が増え続けると、必要な食料を生産するためには食料生産量を増やさないといけません。食料の生産が追いつくかが心配です。

 

②発展途上国の食生活の変化

中国やインドなどの人口が多い国は、経済成長が著しく、それに伴い、肉類や乳製品が多く食べられるようになりました。肉類の消費量が多いと、牛や豚のエサとなる穀物に必要量も増加します。中国は農産物の輸入額が輸出額を上回る食料輸入国になっています。

 

③農地面積が増えない

穀物をつくり収穫できる世界の農地面積はほぼ同じで増えていません。

森林を新たに農地開発しても、ほかの地域で砂漠化や都市化により農地が減少しています。また、同じ面積で穀物がとれる量の伸び率も下がっているため、生産量の増加が見込めません。

 

「日本の食卓にはどんな影響があるのでしょうか?」

日本のH26年度の食料自給率は、カロリーベースでは39%、生産額ベースでは64%です。日本は輸入額と輸出額の差が最も大きい世界最大の食料輸入国です。

もし、異常気象などで食料の輸入が止まったら、「いも」と「ご飯」が中心の食事になります。

日本の食生活は、食料の輸入により豊かになりました。

しかし、食料を大量に輸入することで、フードマイレージからわかる輸送時の二酸化炭素の排出量の問題やバーチャルウォーターなど、地球環境に負担がかかっています。

 

(もし輸入ができなくなった場合の食事例)

朝食:ご飯・ふかしいも・ぬかづけ

昼食:焼きいも・ふかしいも・果物(りんご)

夕食:ご飯・焼きいも・焼き魚

 

※フードマイレージ…食料を輸送するときに排出される二酸化炭素の排出量。

※バーチャルウォーター…輸入される食料の生産に必要な水量の推定値。食料生産には大量の水が必要になる。つまり、食料を輸入するということは、間接的にその産地の水も輸入していることになる。

 

「なぜ、日本の食料自給率は下がったのでしょうか?」

①食生活の洋風化

米の消費量が減り、パンや肉類の消費量が増えました。

 

②農業の衰退

戦後日本の経済成長は、工業や商業などが拡大し、農業で働こうとする若者が少なくなり、農業人口の減少と高齢化を招いてしまいました。

また、外国産の安い食品が使われるようになったことも自給率を下げる要因となりました。

 

「自分たちにできることはないのでしょうか?」

①お米を食べよう!

日本は大量に小麦を輸入しています。

主食に、小麦が原料のパンやスパゲッティを食べる回数を減らし、日本の気候に適したお米を食べるようにすれば、自給率は上がります。

 

②食品のごみを減らそう!

世界中から日本に集まる食材の約20%がごみになっています。

食品を買いすぎず、食べ残しをしないようにすれば、自給率はアップします。

 

 

・中学入試問題に挑戦(横浜雙葉中学校)

『日本の水問題』

日本は、世界でも有数の多雨地帯に位置しており、年平均降水量は世界の年平均降水量の約2倍ですが、世界には水不足で苦しむ国も数多くあります。世界的な人口増加で、それらの国での水不足は深刻になるのではないかと心配されています。さらに、安全な飲み水を手に入れることが難しいことも多く、国連の機関の報告によれば、毎日4千人もの子どもたちが安全な飲み水を十分に得ることができずに命を落としています。

私たちは世界全体の水の問題に、もっと関心を持つ必要があるのです。

 

問題

文章中の下線部について、食料自給率が低いといわれる日本は、「世界の水を使っている」と批判されることがあります。なぜ「世界の水を使っている」ことになるのですか。その理由を説明しなさい。

解答

食料自給率が低い日本は、海外から大量の食料を輸入している。食料の生産には水が必要であるから、大量の食料輸入は大量の水を間接的に輸入していることになる。

 

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